140822


「シニカミ圖〜再会」

#2


シニカミ圖掛け軸(しにかみずかけじく)

絹本着色

年代 : 不明(推定・江戸後期)

作者 : 不明

所有 : 宇佐見本家

保存状態 : 虫食い無し・一部退色・左下汚れ(未修)

補 : 汚れは落書きをごまかすために唾をつけて擦った痕と思われる







そうだ


これだ


覚えている


この絵だ


すっかり忘れていた







「思い出したかい」

「うん」

… あれは

「あれは … いくつだったのかな ? 」

まだ小学生ではなかったはずだ

「五つ、だね … おまえが小学校に上がる前の夏だから 」

「夏 … そうか … うん … 蚊帳で寝た記憶がある」

「 … 」

「あれは … この部屋じゃないよね ? 」

「離れだよ … 従姉妹連中といっしょに寝ただろう ? 」

「そう … うん … そう … バァはよく覚えるね」

「あの日の泣きっぷりは見事だったからね」

「泣いた … そうか … あの日 … 」

「昼間、先代に叱られてさんざん泣いて … それが、夜には … 」

「そうか … 同じ日だったんだ」

「夜、蚊帳に入ったら従姉妹たちときゃあきゃあ巫山戯て … 」

「うん …」

「いつまでも寝なくて … 」

「… それで、また叱られたんだ … でも、そのときは泣かなかったでしょ ? 」

「ああ、こっちは叱ってるのに、四人揃ってくすくす笑って聞きゃあしない」

「大バァみたいな迫力が無かったんだよ」

「なめられたもんだ … 」

「子供の相手はたいへんだ」

「まったくだよ」

「 … 泣いたのは、この部屋だよね ? 」

「ああ … ここだ … ここで、そこにコレが掛かってて … 」

「そう … この絵が、ここに掛かってて … 」

「絵の前に、おまえが … 」

「あたしは … この絵の前に … いて … 」

あたしが … いて …

あたしは …

「 … 」

「 … 」



そうだ


これだ


思い出した


この絵だ


すっかり忘れていた









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「朝焼け」



BGM


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#7





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#6





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#4





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「春のワルツ」



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#5


BGM





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#4


BGM





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BGM





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#3




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#4




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#3




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「小町圖 紙本金地著色 西行寺蔵」


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#3





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#2





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#2





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